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644話

「分かりました」

浄空は言い終わると一礼して立ち去った。

浄空が去るとすぐに、先ほどまで真面目な表情をしていた尼僧の顔がやわらいだ。

李大柱はようやく大胆に彼女を見つめた。すらりとした体格に四肢は均整がとれ、肌は白く、顔立ちも美しい。見たところ、如性や如塵よりも少し年上のようだ。二筋の細い眉と、澄んだ瞳には、どこか色気が漂っていた。

その尼僧も彼をしばらく眺めていた。身長は180センチほど、整った顔立ちに引き締まった輪郭、額は広く、目は力強い光を湛えている。確かに風格があり、並の人物ではない。

李大柱が口を開く前に、尼僧が桜色の唇を開いた。「あなたが新しく来た警備員ね?本当に彼女たちが言ってい...