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635話

「この花娃はバカだけど、なんの遠慮もなく真智に触れるんだから、バカには福があるってことだな。もしかしたら、この寺の尼さんたちは皆こいつに触られてるのかもしれない」

李大柱はそう思いながら、なぜか心の中でこの馬鹿者に対して妬ましさを覚えた。しかし自分の情けない体のことを思い出すと、まるで空気の抜けた風船のように力が抜けてしまった。

李大柱は思い切り饅頭を一口かじり、胸に溜まった鬱憤を全て饅頭にぶつけた。

夕食の時間、馬鹿の花娃もそこにいた。食事が終わると、花娃は李大柱にまとわりついて、一緒に遊ぼうと言った。

李大柱は花娃と真智のことを知った後、もっと詳しく知りたいと思い、花娃と一緒に部屋に戻るこ...