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592話

「うん、うん、彼女に違いない!」私は立ち上がった。

その女性が入ってきて、「先生!」と声をかけた。

私はすぐに迎え出て、「お姉さん、こんにちは!準備はできています。ご案内しますね」

私は白杖をつきながら先導した。

ちょうどその時、梅子が奥から出てきて、私たちを見かけると、「大柱、お客さんが来たのね」と言った。

「ああ、来たよ」

「お姉さん、こんにちは」梅子が挨拶した。

「お姉さん、彼女は私のいとこで、助手でもあります。安心してください、何も外部に漏らしたりしませんから」

「ええ、それはいいわ」女性は頷いた。

私たち三人は奥へと進んだ。

女性は部屋を見回して、「悪くないわね」...