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576話

李杰と趙秋水はベッドの端に座り、私に横向きの姿勢でいた。

趙秋水は真新しいハンドバッグを手に持ち、嬉々として眺めていた。

「どう?気に入った?」李杰は優しく尋ねた。

「すごく気に入ったわ!」

「この前、一緒に買いに行く約束をしたけど、君が足を捻挫したから、送ってくれた写真を見て買っておいたんだ」

「ありがとう、杰お兄さん。本当に気に入ったわ」

「ふふ、お姉さんには僕が買ったって言わないでね。誤解されるといけないから」

「もちろんよ。ママが買ってくれたって言うわ」

「秋水、悪いね、この数日は忙しくて見舞いに来れなかった。怒ってない?」

「杰お兄さん、怒るわけないじゃない!」

「確かに忙しくてね。...