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531話

「そのマッサージベッドも高級そうだね。他にも小さなベッドがあって、これは俺の休憩用かな」

そのマッサージベッドの上には、テレビが吊るされている。

部屋には電気がついていて、窓はないけれど、特に息苦しさは感じない。

「ありがとう。あなたのことは何て呼んだらいいですか?」

「小玉って呼んでくれていいよ!携帯電話を預かるね、上に提出しておくから」

「わかった!」

俺はポケットから携帯を取り出し、電源を切って彼女に渡した。

「ちょっと待っててね」彼女は部屋を出て行った。

俺は少し体を動かしてみた。今日は昨日よりもさらに緊張している気がする。

このビルに入ってから、他の部屋から物音一つ聞こえ...