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361話

「いとこの妹さん、本当に綺麗ね!」

「みんなそう言うけど、僕には見えないんだ」私は口を大きく開けて笑った。

「彼女に彼氏いるの?」小芳が尋ねた。

「どうしてそんなことを聞くんだ?」

「ち、違うの、王東が聞いてって言ったの」小芳は言った。

王東のことは知っている。あの二人の男性セラピストの一人で、ちょっとイケメンで髪を金色に染めている。昨日、梅子が店に入った途端、彼はずっと見つめていた。

「ああ、僕はいとこのことはあまり詳しくないんだ。彼女も最近都会に出てきたばかりで、確か彼氏がいるようだけど」私はぼんやりと答えた。

「なに、王東が僕のいとこに気があるの?」

「かもね。私も彼のことはよく知らない...