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344話

「俺の最後の一言がヴィエを完全に怒らせてしまった。

そいつは後先も考えずに俺に向かって歩いてきて、拳を振り上げた。

幸い俺は機転が利いたから、白杖を離して、拾おうとするふりをして、奴の拳を避けた。

だが、地面に屈んだ俺は、奴の足が上がるのを見てしまった!

逃げるなんてできない!

仕方なく体を回転させて、お尻を奴の方に向けた。

くそ、自ら苦しみを求めるようなものだった。

でも、奴は俺を蹴ることはなかった。

横目で見ると!

なんと、メイが後ろから奴を抱きとめて、玄関の方へ引っ張っていた。そして小声で奴の耳元で何かを言っていた。

ヴィエはまだ暴れようとしていたが、メイは思い切り平手打ちを食らわせ、一...