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2754話

その時、劉二も飛び込んできた。彼は寝ぼけまなこで目を覚ましたところだった。

目の前の光景を見て、彼は一瞬固まった。すぐに事態を把握したが、ちょうど大栓の背中が視界を遮り、劉安成の手にある短刀は見えていなかった。

悲鳴が一つ響き渡る。その短刀が大栓の胸に深々と突き刺さった。

血しぶきが飛び散った!

大栓は苦しげに胸を押さえ、二歩後ずさりした。体が後ろに倒れ、頭がベッドの柱にぶつかって跳ね返り、やがて床に崩れ落ちた。

劉二は息を飲み、急いで駆け寄った。

劉安成もその場に立ち尽くし、茫然としていた。

「てめえ、何てことしやがった!」劉二は悲痛な声を上げ、大栓の頭を抱き起こした。

大栓は息も絶え絶えに...