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2652話

「大柱、私、胸が騒いでいるの。お寺が燃えたのは、私たち、私たちが——」真性は言葉を詰まらせて、うまく続けられなかった。

「俺たちのことで、天を怒らせたんじゃないかって思ってるのか?」

真性は小さく「うん」と頷いた。「『頭上三尺に神明あり』って言ったでしょう。私たちのことは人には隠せても、天には隠せないわ。ほら、今、天が火でお寺を焼いたのは、私たちへの警告なの。このまま道を踏み外し続けたら、きっと取り返しのつかないことになるわ!」

「俺たちが道を踏み外してるって思うのか?」

「大柱、私はもう『五戒』の中の『邪淫戒』を犯してしまった。許されない罪なの!」

「お前は最初から知らなかったわけ...