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2648話

二人は驚いた。先ほどまで互いのことに気を取られ、誰かが近づいてきたことなど全く気づかなかったのだ。

二人が振り向くと、数メートル先に真智が険しい表情で立っていた。

如夢は慌てて男の腕から抜け出そうとしたが、足がしっかり立たず、地面に倒れてしまった。李大柱は慌てて彼女を支えようとした。

「真智さん、誤解しないでください。如夢が足を捻ったから、支えていただけです」真智だと分かり李大柱はほっとしたが、次の瞬間、彼女が如夢に不満を持っていることを思い出した。

「こんな暗いところで、二人して何をしているの?如夢は誰にも会いたくないんじゃなかったの?なのにどうしてこの男には会いに来たの?それにまた都合よく...