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2606話

郑天龙は不機嫌そうに電話を切った。馬奎は胸がドキドキした。戦狼というこの切り札を失えば、青龍帮での自分の価値はなくなる。今回の囮役以外に何の価値もない。県城を離れる考えが頭をよぎったが、決断する前に、すでに誰かに監視されていることに気づいた。明らかに青龍帮の連中だ。

三人は黙々とタバコを吸い続け、部屋の中はすでに煙でもうもうとしていた。

しばらくして、馬奎が口を開いた。「今回は行かないわけにはいかねぇな。とにかく臨機応変にやるしかない。万が一、両方の組が本当に争いになったら、何とか逃げ出す方法を考えるしかねぇ」

文林が尋ねた。「俺たちが行ったら、もう戻れなくなるんじゃないかって心配だぜ」...