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2557話

順子は状況を見て、ようやく駆け寄った。

「くそっ、情けない奴らだな!李大柱の手下なんてこんなものか、見くびってたよ」黒皮は吐き捨てるように言うと、一蹴りでドアを蹴り開け、一団となって中に流れ込んだ。

倉庫の中は雑多なものが山積みで、さらに薄暗かった。

「親分、奴らはここです!」手下の一人が興奮した声で叫んだ。

「言った通りだろ?」黒皮は得意げに言った。

「よくやったぞ、また手柄だ!」

黒皮と順子が近づいていくと、五人が縛られて床に座っているのが見えた。まさに戦狼の一味だった。

彼らは髪も顔も汚れ、みすぼらしい姿で、この不意の来訪者たちを驚いた表情で見つめていた。

「おやおや、かつての『金看板の...