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2390話

「そう言えば、思い出したことがあるの」と彼女は言った。「先日、市内に戻ったとき、ある社長にお茶に誘われたの。個室の入り口に着いたとき、ドアが少し開いていて、中で数人の男性が話しているのが聞こえたの。正確な言葉は覚えていないけど、大体の内容は、ある社長が他の二人の社長に、あるクラブが新しいサービスを始めたって言っていたの。すごく刺激的だけど、料金もかなり高いらしくて、興味があるかって聞いていたわ」

彼女が部屋に入ると、男たちの会話はぴたりと止んだ。彼女が何のサービスか尋ねても、その社長は「女性が好きそうなものじゃない」と言って、話題を変えてしまったという。

「今思えば、たぶんあるクラブが始め...