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1925話

「実は香蘭だって彼のことを考えていなかったわけじゃない。ただ、どうやって口にすればいいのか、それに李大柱がどこにいるのかさえ分からないのだ。」

「それはちょっと…迷惑をかけたくないわ」

「ちょうど彼は天水市にいるんだよ。あなたのところからそう遠くないはずだ」

「彼が天水市に?」香蘭は少し心が動いた。

「ああ、お寺の尼さんたちと霊泉寺に行ってるんだ。天水市の郊外にある寺でね、今日行ったばかりだよ」李大柱はこの数日、二香に探されることを恐れていたので、昨日二人で楽しんだ後にこのことを彼女に伝えていたのだ。

「知ってるわ、そこ。市内からたった一時間の距離よ。この前、王さんが私をお参りに連れ...