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1662話

「さっきも電話したんだけど、やっぱり電源が切れてる」大虎は困ったように言った。

「じゃあどうする?」

「家の固定電話にも掛けたけど、誰も出なかった。それで隣人にも電話してみたら、数日間彼女を見ていないって」

「何か彼女に起きたんじゃない?」

「そうかな?」大虎はそこまで考えていなかった。

「そうじゃないわけないでしょ。彼女はここで土地勘もないし、しかも割と綺麗な人だし」

「そう言われると、確かにあり得るな。この前電話した時、彼女はホテルに泊まってるって言ってたけど、当時は詳しく名前とか聞かなかった」大虎は焦り始めた。

「吕治国に探してもらったら?」

「俺、彼女の写真持ってないし、どうやって探せ...