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1632話

如夢は死人のような顔色で、苦しそうな表情を浮かべていた。「足を捻挫しちゃった」

「ひどいか?」

「すごく痛い」如夢は立ち上がったが、左足が痛くてふらつき、李大柱の腕の中によろめいた。

「見せてくれ」李大柱は切迫した声で言った。

「まずここを出てからにしましょう」

李大柱は彼女を支えながら中庭から出た。

「さっきどうしたんだ?なぜ飛び出してきたんだ?」

「ほ、本当に幽霊がいたの!」如夢は言葉につまりながら言った。すでに顔色は蒼白になっていた。

「幽霊?俺には見えなかったが」今度は李大柱が驚く番だった。

「本当なの、さっき何かが私の足を掴んだの」

「確かか?」

「うん、手のよ...