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1075話

彼がどうやってここに来たのかは分からなかったが、彼の声を聞いた瞬間、如香の心は複雑な感情で満ちあふれた。

彼女が最も恐れていたのは、李大柱が彼女に仕返しをするのではないかということだった。

だが、予想に反して、李大柱が彼女を抱きしめた時、彼の涙が自分の頬に落ちるのを感じた。しかも彼は縄のことには一言も触れず、ただ彼女たちの無事を気にかけるばかりだった。

その瞬間、彼女は完全に心を動かされ、如水と共に声を上げて泣き崩れた。

彼に対する憎しみは一瞬にして崩れ去った。

洞窟を出て、傷を癒し、食事をし、後院に戻るまで、この男は彼女たちが去った理由について一度も触れなかった。他の人たちも尋ねなかった。彼...