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1073話

「その後、真智は男の懐に身を寄せながら、自分が発見した秘密を思わず彼に打ち明けた。

「どんなことだい?」

「今日、浄明師太の部屋で彼女の手紙を見つけたの」

「へぇ、何が書いてあった?」

真智は神秘的な様子で言った。「たくさんあるわ。ざっと目を通したけど、彼女が出家する前に何をしていたか知ってる?」

「知るわけないだろ、お前に聞いたぐらいだ」

「今なら分かるわ。彼女は昔、娼婦だったのよ」

「え?本当か?なるほど、あの時俺を試した時の手つきが随分慣れていたわけだ」そう言いながらも、李大柱は冷や汗をかいていた。

「ね、あの手紙は全部彼女とある男性とのものよ。十数年前の話。彼女が二十歳そこそこの頃、あ...