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1041話

「結局、柳萍に会ったら、彼女が雨宿りしてから行くようにと誘ってきたんだ」

「あらまぁ、そうだったの?あの柳萍は本当に面倒見がいい人だねぇ、人助けが大好きなのよ」

そのとき、柳萍が奥の部屋から出てきて、手にしたテープレコーダーを呉姉に渡しながら言った。「呉姉さん、先に行っていて。私、着替えてからすぐ行くから」

呉姉は言った。「急いでないわよ、二人でゆっくりしてなさいな」

「何言ってるのよ、呉姉さん、変なこと言わないでよ。私と大柱兄さんの間には何もないわ、さっきはただふざけてただけ」

「私がそんな変なこと言うわけないでしょ。じゃあ先に行くわね」呉姉はそう言うと、足早に中庭を出て行った。

柳萍の口元...