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861話

しかし、張明は既に決心を固めていた。決して水に入るつもりはなかった。ただ、章有容が次にどんな手を使ってくるのか、非常に興味があった。そして少しばかり得をしたいとも思っていた。いわゆる得とは、責任を負わなくてもよく、潜在的な危険もない類のものだ。

つまり、川沿いを歩きながらも、靴を濡らしたくないというわけだ。

彼はこういう考えが非常に危険だということもよく分かっていた。少しでも油断すれば、すぐに境界線を越えてしまう。つい先日も鐘越との間で線を越えないと決心したはずなのに、結局は越えてしまったではないか。

だが、彼の理性はこの危険な遊びを止めるには不十分だった。もし立場さえなければ、こんな風...