Read with BonusRead with Bonus

813話

当初龍城を恒陽に引き入れたのは、二重の目的があったからだ。一つは彼の資金を導入するため、もう一つは彼の黒社会における人脈を利用して白松華と対決するためだった。

白松華は表と裏の両方に精通しており、彼を打ち負かすには、公的手段と闇の力の両方を駆使する必要がある。この点において張明にも成功体験があった。以前も龍兄の人脈を活用して数々の問題を解決してきたのだ。

恒陽の件も、龍兄に頼めないわけではない。彼さえ表に立ってくれれば、白松華など一撃で崩れるだろう。だがそうすることには大きなリスクが伴う。

闇の力同士の争いの最大の危険は、神を招くのは容易だが、送り返すのは難しいということだ。張明の懸念は...