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711話

「一つ目は強い責任感、二つ目は妥協しない精神、三つ目は無私です。もし我が県の幹部全員があなたのような資質を持っていれば、恒陽の状況は今のようにはならなかったでしょう。あなたに敬意を表します!」

牛得草はこれまでずっと否定的な評価ばかり耳にしてきた。大局を考えないだの、是非をわきまえないだの、目立ちたがりだの、精神異常だの、頑固者だの、強情な牛だの、バカだのと。張明のように高く評価してくれる人は誰一人いなかった。それは彼が密かに自負していたものでもあったが、残念ながら今まで誰も認めてくれなかったのだ。

彼は知己に出会ったような感覚を覚えた。しかし同時に、張明が彼を弄んでいるのか、あるいは甘言...