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574話

「芸術的な言い方ですね。この機会を大切にしたいという気持ちと、秘書という役職にやや物足りなさを感じているという本音をさりげなく表現していますね」

張明は大笑いして言った。「引き受けてくれるんだな?」

陸基は答えた。「正直に言うと、秘書というポストは大したものではありませんが、この一年以上で私が掴めた最高の手札です」

張明は言った。「いいぞ!君は率直だ。だが教えておこう、カードゲームの肝は配られた札ではなく、いかに上手く切り札を使うかだ」

陸基は言った。「まさにそう考えたからこそ、あなたの秘書になれる機会を大切にしたいんです」

ここで張明はようやく本意を明かし、政府弁公室の副主任に任命...