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467話

この山は二人にとって喜びの場所でもあり、悲しみの場所でもあった。

もちろん、今では再び恋に落ちた二人に感傷は残っておらず、この場所は彼らに幸せな思い出をもたらしてくれる場所となっていた。

厳麗は嬉しそうに張明の胸に飛び込み、歓声を上げた。「張明!あなたって本当に素敵!ここは今私が一番来たかった場所なの」

張明は言った。「何をためらってるんだ?行こう!」

彼は彼女の手を引き、楽しげに山を登っていった。すぐに十年前、二人が愛を交わした小さな森に入った。

二人の目的ははっきりしていた。昔の場所を訪れ、昔の恋人と再会し、古い夢をもう一度味わうこと。

あの光景は今でも忘れられず、だから二人の動きは意識的...