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420話

それから、張明はウェイターに料理を注文した。

何雲霞は一言一言「お兄さん」と呼び、張明の心は甘く満たされていった。だが、彼は彼女に対して邪な気持ちは抱いていなかった。今回は本当に兄の気分を味わってみたかっただけだった。

食事を進めるうちに、張明は何か様子がおかしいことに気づき始めた。全身が火照っていた。テーブルの料理を見渡したが、精力増強になるような食材はないはずだった。対面の何雲霞を見ると、何やら色気のある視線を送ってきているようだ。いけない!自分はこんなことをしてはならない!張明は必死に自制心を保とうと、なるべく何雲霞との目を合わせないようにした。

何雲霞は彼の様子を見て、薬が効き始めたこ...