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233話

馬書記の心の中では、「張明よ、私の見立てが間違っていなければ、君は羊角鎮を選ぶはずだ。そこで一番の功績を立ててほしい。決して目先の快適さに惑わされるな!」と考えていた。

張明は二人の上司が何を考えているのか知る由もなかった。彼には自分なりの算段があった。

「左遷されるなら、いっそのこと辺鄙な場所へ行こう。地獄に落ちるなら、この私がなるべきだ。城関鎮は権力の中心地に近く、快適ではあるが、役人が多すぎる。今後の仕事には様々な干渉があるだろう。自分には自主権がほとんどなくなり、そんな役人生活に何の意味がある?一方、羊角鎮は違う。天高く皇帝遠し、私がそこでは土皇帝になれる。そこでこそ本当の意味で主...