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1185話

「組織工作に携わってこれほど長い年月が経ったが、特定の人物を昇進させたいという強い願望を本当に感じたのは初めてだ。しかも、その人物とは何の個人的な繋がりもない」

趙康は言った。「ならば躊躇う必要はない!張明を第三梯団に入れるべきだ。時間をかければ、彼は必ず優秀な高級幹部になるだろう。若手幹部育成計画は来週会議で検討する予定だが、それまでに各常務委員の意見も広く求めておくといい。各常務委員にも人選を推薦してもらうように」

各常務委員に人選を推薦させるのは、権力配分の必要性からだった。趙康は権力を独占するのを好む人物だったが、独占するからといって必ずしもすべての権力を独り占めする必要はない。小...