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762話

江耀も逃げることなく、素直に頷いた。

「出てこい!」看守が怒鳴った。

江耀は従順に立ち上がり、前に出た。

「なぜ手を出した?」看守が詰問した。

江耀は周囲の者たちに視線を走らせると、虎兄は思わず彼の目を避けた。

この時の江耀は殴られて顔が腫れ上がり、体や顔には尿の臭いがついていたが、少し考えてから言った。「このスキンヘッドが気に食わなくて、さっき小便してる時に殴ってやりました」

虎兄は驚いて江耀を見つめた。まさか自分をかばってくれるとは思わなかった。

看守はそれ以上何も聞かず、全員に大人しくするよう言い、江耀を連れ出した。

江耀は内心不安だったが、強がって看守の後に続くしかなかった。

ただ、看...