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76話

「その場所は非常に険しい地形で、道端はすぐに百メートル以上の断崖絶壁になっていた。さらに山の中では風が強く吹き荒れ、雁のような大きな鳥でさえ飛ぶことができないほどだった。

もし谷底に落ちたら、基本的にこの世とはお別れだと言っていい。

楊芸芸はその危険さを知り、急いで陳肖を引っ張りに行った。

ところが陳肖は何かに取り憑かれたように、顔に奇妙極まりない表情を浮かべ、まるで幽霊に憑依されたかのように何かを訳も分からず呟きながら、必死で楊芸芸の手を振りほどこうとしていた。

楊芸芸が力の限り彼を引っ張り、どれだけ叫んでも無駄で、陳肖はまるで見えない縄に縛られているかのようだった。結局、楊芸芸の手を振りほ...