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754話

「ママ、いつも弟ばかり贔屓してるじゃない。美味しいものも、面白いものも、いつも先に弟にあげて。僕が試験で悪い点取ったら叱るくせに。僕は本当の子どもじゃないんだよね。ママが僕を息子と思ってないなら、僕がママをママだと思う必要もないでしょ?」眼鏡をかけたスイカ頭の明明という子供が、憎しみの光を瞳に宿し、冷ややかに笑った。

「うっ、うっ...明明、本当に誤解してるのよ。弟はまだ一歳なのよ。どうして弟を思いやれないの?私たちはあなたのためを思ってるのに!」女性は涙で顔を濡らし、さらに悲しげに泣き続けた。

「明明、君のママはまだ自分の立場が分かってないみたいだね。もっと素直にさせてあげよう。子供みた...