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716話

「さっきステージで助けてくれてありがとう」相変わらず可憐な女性の声だったが、標準語が驚くほど流暢で、江耀も目を丸くした。

「標準語が話せるの?」江耀は驚いて尋ねた。

「ふふ、私はもともとタイ人じゃないわよ」レディーボーイは微笑みながら言った。「隣に座ってもいい?」

「もちろん」江耀は少し驚きながら答えた。「でも、さっきのショーではタイの歌を歌っていたよね」

「あれは全部口パクよ。本気にしちゃったの?」レディーボーイは手の甲で口元を隠して笑った。その仕草は極めて艶やかだった。

江耀は苦笑いした。「そうだったのか。他のレディーボーイたちもタイ人じゃないの?」

「うん、違うわ」レディーボ...