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589話

「ママ、俊俊を私たちのお家に招待してもいい?」と思いがけず、手をつないで歩いてきた二人の子供のうち、琳琳が言った。

俊俊も期待に満ちた目で江耀を見つめ、二人の大人は少し気まずい思いをした。

江耀は慌てて言った。「いや、僕らはまだ用事があるから。俊俊、琳琳とはまた今度遊ぼう。帰るよ」

「やだよ、琳琳のお家で遊びたいんだ!」俊俊は食い下がった。

「この子ったら、どうしてこんなに言うことを聞かないの。相手は大事な用事があるんだから、邪魔しちゃいけないでしょ」江耀はそう言いながら、俊俊の手を引いて立ち去ろうとした。

ところが俊俊は琳琳の手をしっかりと握ったまま離そうとせず、泣きながら叫んだ。...