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559話

しかし、今は友人の江耀のことで頭を悩ませていた。

彼は病院の近くの小さな食堂に腰を下ろし、店員に白酒を一斤と数品の料理を注文した。

気分が優れないときや悩み事があるときは、酒を飲んで気を紛らわせるのが彼のやり方だった。

すでに正午の12時だというのに、食堂には客の姿はまばらだった。

酒が運ばれ、料理がひとつ出されたところで、薛天龍は早速杯を傾け始めた。

そんな折、色気のある服装をした美しい女性が裏口から厨房に忍び込んでいたことに、彼は気づいていなかった。

この食堂には料理人がひとりだけで、その人が店主だった。店主の妻は客の接客とレジを担当していた。

姜陽は今日、会社に休暇を願い出...