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55話

「今回はようやく弱みを握ったんだ。姜陽をおとなしくさせるチャンスを、趙愛民が簡単に手放すはずがない。

せっかく姜陽の体を堪能しないなんて、これまでの苦労が水の泡じゃないか。

家にいる虎のような妻の恐ろしい顔が、一瞬趙愛民の脳裏をよぎった。

趙愛民は頭を振って、余計な考えを払いのけた。「それはお前に関係ないことだ。もうそんなに喋るな。今日は俺を満足させないと、絶対に帰さないからな」

姜陽も苛立ちを隠せず、すぐに反論した。「趙愛民、あなた今何をしているか分かってる?これは違法行為よ!私が派出所に訴えたら、あなたは少なくとも十年は刑務所行きよ!」

一般市民にとって、法律への恐れは本能的なものだ。趙愛...