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501話

彼女は驚いて飛び上がった。まさか自分は非常口の外に隠れなければならないのだろうか?でも外に人がいたら同じく終わりではないか!

しかし今は勤務時間中、人がいる可能性は低い。上の階から降りてくる二人から逃れるには、非常口に行くしかない!

一縷の望みを抱きながら、姜陽は歯を食いしばった。今となってはそんなことも考えていられない、非常口が唯一の希望なのだから。

姜陽はハイヒールを手に持ち、青ざめた顔で非常口へと足早に向かった。そしてドアを少しだけ開け、外の様子をこっそり窺った。

人がいませんように、人がいませんように!

まるで心の中の強い願いが効いたかのように、外には誰もいなかった。

姜陽...