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295話

彼女の無邪気さ、彼女の思い、彼女の未来、すべてがこの女によって台無しにされた。慕桑は彼女を憎みながらも哀れに思い、微笑みながら自分の来意を告げた。「つい話に夢中になって、最も肝心なことを忘れるところでした。罪臣・楊氏一族の罪は天を覆うほど重く、あらゆる悪事を働いてきました。上は皇恩の浩大さに背き、下は民衆に対する恥辱となりましたが、陛下は寛大なお心で、楊氏一族の罪を皇后さまにまで及ぼされませんでした。皇后さまは深く不安を感じ、宮中に閉じこもって反省なさっていたところ、そのまま病に伏せられ、八月二十八日の申の刻三つにて崩御なさいました」

八月十八日、それは今日のことである。楊皇后は慕桑を驚愕の...