椒房の寵

187話

慕桑は宮女たちに椒房宮の門をしっかり守らせ、何かあればすぐ報告するよう言いつけると、自作の二十一世紀風の五十四枚のカードを取り出した。ルールを説明し、ゲームが始まった。淑妃、敬妃、麗嫔の三人はこのような遊び方を初めて見て、新鮮さを感じ、実際に遊んでみると面白さを覚えた。

最初はぎこちなかったものの、数回やるうちにどんどん興味が湧いてきた。慕桑は「もしかしたら数日のうちに、このカード遊びが宮中で広く使われるようになるかも」と思った。カードゲームに夢中になり、午後の時間はあっという間に過ぎていった。泠雪居からはまだ何の知らせも届かなかった。日が暮れると、明日また続きをしようと約束して皆は散ってい...