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147話

後ろで盗み聞きしていた大皇子の祁晟は胸が締め付けられる思いだった。しかし、母妃の性格からしてこんなことができるだろうか、と考え直す。だが、我慢して彼女たちの会話を聞き続けるしかなかった。

金娥は王貞儀の侍女だったため、話し方は自然と王貞儀を庇うものになった。「そうですとも。結局は楚王の寵愛を巡る嫉妬が原因でしょう。その前の晩、楚王様は王貞儀のお部屋に泊まられたのですから」と言うと、一呼吸置いて続けた。「考えてみてください。もし王貞儀が皇子を身籠ったのに自分は妊娠していなかったら、王貞儀を無事に出産させるでしょうか?王貞儀が亡くなった後、楚王様はしばらく李姫を冷たくされたそうですよ」

物語が...