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139話

バトゥルは美色に惑わされ、すでに一心にビジャンを妻にしたいと思っていた。彼女が賢妃であろうとなかろうと、もはやどうでもよくなっていた。

「臣バトゥルは尊き太后様に偽りを申し上げる勇気などございません。臣はチャガタイ・ハン国の聖なる紋章にかけて誓います。先ほど申し上げたことは真実であり、この美しい娘を妻に迎えることができるならば…」厳かな口調で言い切った。

慕太后はそれを聞いて満足げに微笑んだ。

「よろしい、哀家はお前を信じよう。喜嬷嬷、皇帝陛下をお呼びなさい。和親の詳細はバトゥル王子と皇帝陛下でゆっくりと協議なさるがよい」

最後の言葉はバトゥル王子に向けられたものだった。和親のその他の事項...