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133話

二人が茶室で一柱香の時間を過ごした後、中で何が話されたのか誰も知らなかったが、出てきた時の二人の顔は喜びに満ちていた。きっと何らかの取引が成立したのだろう。

泠雪居で楊貴人は腰に手を当てながら朱塗りの彫刻入り羅漢床に座り、足には秋香色の潞綢の小さな掛け布団をかけていた。皇后様の意味深な眼差しに心が落ち着かず、恐れを必死に抑えながらゆっくりと口を開いた。

「珠和、皇后様は何をなさろうとしているのかしら?」

珠和は楊婕妤が楊家から宮中に連れてきた付き人で、幼い頃から彼女に仕え、姉妹のような絆で結ばれていた。皇后様の意図は彼女にも読めなかったが、きっと良からぬ考えがあるのだろう。皇后様は今は婕妤...