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129話

「襄福は安修儀の側に仕え、修儀様が苦心して将棋盤を見つめる姿を見ながら、手に持った茶を脇に置いた。心の中の煩わしさを抑えきれず、今日に限って特に胸が詰まる思いで、思わず口を開いた。

「修儀様、もう日も西に傾いているのに、まだ何の知らせもございませんね」

彼女は使いを出して、賢妃様が修儀様から送られた衣装を着て万歳爺様にお会いする様子を見ていた。ただただ万歳爺様が衣装を見て昔の情を思い出し、修儀様のことを忘れないでくださることを願っていた。修儀様がどれほど万歳爺様を思い続けているか、彼女は見ていたのだ。しかし万歳爺様は美女や妃嬪が多く、我が修儀様をどこかに忘れてしまったようだった。この賢妃様とい...