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108話

「緑枝は妃殿下が今一番貴重な時期だと感じ、一歩余計に歩くことさえよくないのに、ましてやこんなに急いで歩くのは腹の中の小さな主君によくないと思い、思わず諫めた。「妃殿下、どうかゆっくり歩いてください。日はまだ高いですし、少し遅れても太后様はお咎めになりませんわ」

慕桑は優しく微笑み、少し甘いものが食べたいような口調で言った。「母后が本宫の好きな菓子を用意してくださったかしら?」甘いものへの執着は日に日に強くなっていた。酸っぱいものを好むと男の子、辛いものを好むと女の子と言うけれど、甘いものが好きだというのは何を意味するのだろう?

一行が白玉橋を渡る途中、澄み切った碧い水の底には時折色鮮やかな...