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107話

「そんなに寵愛を受けて。」と楊夫人は少し恍惚として、呟いた。「うちの芙姐はもともと美しく、桃や李のように艶やかで、揚州城では名の知れた美人才女。楊家の娘たちの中でも際立っている。もし選ばれて宮中に入ったらどうしよう?あの賢妃様は一目見ただけで手段と腹の深さが分かる方。芙姐は幼い頃から純真で優しく、策略なんて知らないのに」楊夫人はそう考えるとさらに心配になった。娘の将来をどう歩ませるか、よく考えなければ。

楊老爺は自分にも手立てがないことを知っていた。京城の老夫人の一言に彼らは逆らえない。それに入宮は良いことだ。芙姐がいつか皇子を生み、王爺に封じられれば、自分の身分も自然と上がるだろう。

楊...