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104話

皇后は豪奢な蹙金の二重広綾の鳳凰模様の裾長の袍を身にまとい、上席の玉座に端然と座していた。髪には丹鳳朝陽の純金に翡翠と真珠を施した簪を挿し、耳には藍宝石の金細工に東珠を垂らした耳飾りを付けていた。その気品は雍容華麗で、凛とした威厳ある表情は人々の直視を許さなかった。

楊夫人は楊蘭薇を伴い、皇后様に三叩九拝の礼を行い、恭しく言った。「臣妇楊黄氏、皇后様にご挨拶申し上げます。皇后様のご多幸をお祈り申し上げます」

皇后は母親を見て心中大いに喜んだが、君臣関係が先で母娘関係は後という宮中の規則に縛られ、心の高揚を抑えて平静な声で言った。「お母様、お立ちください。お座りになってください」菊韵が楊夫人...