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540話

「学校のことなら、聞くだけじゃなくて、意見も言えるわよ」と萍児が言った。

私は内心で喜びを感じたが、わざと顔をしかめて、嫉妬したような表情を作った。「いやいや、こんな大事なことを先に私に相談もせずに、オーナーである私をさしおいてか」

萍児は言った。「だって藍姉さんの方が能力あるんだもの。私、焦っちゃって藍姉さんのことばかり考えて、あなたのことは後回しになっちゃったの」

藍月は思わず笑い出し、親しげに萍児の肩を抱いた。

萍児の言葉を聞いて、私は内心嬉しくなり、尋ねた。「いったい何がそんなに急ぎなんだ?」

「学校の存続にかかわる大事なことよ」と萍児は息せき切って言った。

藍月は萍児の肩...