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520話

ジュリは頭を持ち上げて言った。「私、はっきり考えたわ。感情は神聖なもので、誠実で正直でなければならないの。欺いたり、汚したりしてはいけないものだわ」

私は言った。「つまり、あなたも自分と楚兄さんのいわゆる感情は汚れたものだと認めるんですね?」

ジュリはうなずいた。「認めるわ。私と楚さんが一緒になる過程で、私は不当な手段を取ったの。楚さんを騙して、申し訳なく思っているわ。楚さんにも、楚さんと私を心配してくれる友達にも。かつての私は愛とは利己的で排他的なもので、手段を選ばなくてもいいと思っていた。自分の欲しいものを手に入れさえすれば、幸せは必ずやって来ると。そのために卑劣な手段を使って、欲しい...