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519話

藍月は一瞬戸惑い、すぐに両こめかみを揉みながら眉をしかめた。「そんなこと聞かないで。わからないわ、わからない……考えたくもないの……なんであなたはそんなに面倒くさいの?仮定ばかり持ち出して……」

私が立ち上がろうとすると、藍月が「どうしたの?」と尋ねた。

「俺が面倒くさいって言ったから、面倒くさい奴は帰るよ」と私。

「帰っちゃダメ」と藍月。

「なんで?」と私。

「藍主任は今ヒマだから、江主任にもう少し座って話でもしていってほしいな!」と藍月。

私は大笑いした。「冗談だよ、本当に帰るつもりなんてなかった」

藍月も笑った。「演技上手ね。あなたが脅かしてるだけだってわかってたわ」

「...