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510話

「ふふっ」蓝月は微笑んだ。「同じことでも、他人を慰めることはできても、自分自身を説得できないことってあるわ。実は誰でも迷っているとき、そばに励ましてくれる友達が必要なの。道理は分かっていても、誰かに改めて言ってもらうことで、その正しさを確認して心を強くする必要があるのよ。ふふっ、もうこんな話はやめましょう。楽しくいこう。ほら、水切りを見せてあげる」

そう言って蓝月は身をかがめて石ころを拾い上げ、力いっぱい川面に投げた。「1、2……あ、2回だけか。あなたの番よ、やってみて」

私は石を拾い上げ、川面と平行になるよう力を込めて投げた。石は美しい弧を描き、川面に次々と波紋を作っていく。

「1、2...