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399話

暗闇の中、外で打ち上がる祝祭の花火の光に照らされ、私の体はわずかに震えた。心が沈んでいく。

萍児は言い終えると、もう何も言わず、うつむいた。

私は上着を羽織りベッドから降り、窓辺に歩み寄り、カーテンを開け、次々と夜空に舞い上がる花火を眺めながら、タバコを一本取り出して火をつけ、軽く二服吸った。

この祝祭の夜、私の心は重苦しさで満ちていた。

「決めたのか?」振り向かずに声をかけると、自分の声がかすれているのに気づいた。

「うん、もう辞表出して、承認されたわ」萍児の声が背後から聞こえてきた。

つまり、萍児は私との相談もなく勝手に事を進めてしまい、もう取り返しがつかないということだ。萍児...