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389話

「どうってことないわ。枠一つのことでしょ?ふふ、今の人って、義務や責任を果たすための手段を名誉や利益だと思い込んでるのよね。何でそんなに重く考えるのかしら」と藍月が言った。

「藍主任、そういう心持ちでいられるなんて素晴らしいですね。この件、後で知って丁主任に聞いてみたんですが、もごもご言い訳して明確な答えが返ってこなかったんです。あまり追及するのも気が引けて...あの人も心の中では気まずく思っているんでしょうね」と楚兄が言った。

「楚主任、もう過ぎたことですから。気にかけてくれてありがとうございますが、わざわざ聞く必要なんてなかったんですよ。もし私が事前に知っていたら、絶対に聞きに行かせな...